【散文気分】 - 2016/8/8 Mon -


独り満ち足りた日曜日の昼間。
唯一の話し相手と言えよう、退屈したコンビニ店員(宮原ポプラ)。 レジ横に並ぶ地産・芋焼酎のセールストークを聞いて差し上げる程度。(蒸留は余所へ委託しているらしい)

伊勢原の下糟屋から登り始めるとミヤマアカネがのんびりと飛ぶ… というか、止まる。 レンズを向けた携帯にまで止まる。 彼らは忙しくしない。 オオシオカラトンボも同様。 対岸の熊笹の葉に止まっていたウチワヤンマがアキアカネにちょっかいを出されて仕方なく飛び去っていく。 そんな昼前の渋田川畔、草むした細っそい農道。

東名高速をくぐってから気まぐれで登り始めた坂道は緩いながらも長く、やがて産能大学キャンパスに出る。 県道バイパス、東名高速の建設地域でもあり、ここでもその工事で発掘された遺跡の調査が行われている。

遠くから盛んに聞こえてくる銃声は射撃練習場らしい。 そちら方面へ折れて、急登だが自転車を押しながら行ってはみたが。

せっかく登り詰めた道程をさっさと下って高部屋小前に出る。 ヤマザキDストアでSAPPORO・ラガー500ml缶を迷わず選んで購入。 すぐ近くの碑文がある小高い場所、そんな木立の下に涼を求めて移動する。 風がよく通り抜ける。 荷台のランチバッグが振動で横倒しとなって、弁当のカレーが少し漏れていた。 巻いていたタオルからカレー臭が漂う。 大して気にせずビールをヤリ始める。 美味い。 ついでにカレーも飯も美味い。

いつの間にか背後に白い猫が来ていて、近くの木陰で伏せて休んでいた。 まだ若そうだ。 近ごろ夜に出歩くことも手伝ってなのか、猫の存在に気付くことが多くなった。

食後の運動に大汗をかいて藤野入口バス停と、いつもおばちゃんが店番している野菜直売所(入口スロープに並べただけ)を越せば、しばしの下り坂。 ホッとして少し和む。 そのようなタイミングで『日陰道』の道標に気付いてしまったのならば。 黙っていざなわれるままに進路を変更せねばなるまい。 それが旅人(余所者)に課せられた”さだめ”なのだ。

宅地に造成(?)された小奇麗な地域を少し過ぎればイキナリ、草むした踏み分け道へと様変わりする。 迷わず進むのみ。 ミヤマアカネの♀(未成熟な♂か?)も撮影。

小さな棚田際をやり過ごせば、ついに山道となる。 もはや登山道の風情。 上等、上等。

そこそこに苦労して軽く負傷もしつつ自転車を担ぎ上げる。 そろそろ森を抜けようかといった辺りでキツネノカミソリ・大群生に出会う。 しばらく撮影するが、少し進むウチにどうやら植えられたものだろうと気付く。

『日陰道(約1.5km)』の終盤を詰めてゆくと薬師林道・出合より少し上の辺りか。 昨夏にも休息した木陰の中、日向川に架かる小さな石橋に出てくる。 時間的な制約から林道横断は取りやめ、今日の散策を終了とす。

下り主体の帰路は日向川沿いに進路をとる。 途中厚木市玉川公民館で水道を使う。 自宅まであと30分の地点・再来の宮原ポプラでも休息。 ”ガリガリソーダ”にかぶりつく。 ジャスト7時間。


夕食後の夜歩きでは独りでいるコトについて考える。 対人関係。 その影響について。 独りであるコトは己にとって好ましい(相応しい)のだろうかと。

それについてを他者に訊いてみてどうなるものでもあるまいが。 きっと何と答えられるのかが単に興味深いだけなのだろう。 いま(比較的に)近しい人たち(隠密裏に好意を抱く人物もその一人)に対してほど、そう思うのに違いない。

しかし悪戯に質問ばかりするのは流石に大人気ない。 さらに、”がっかり”返答も上等な”諸刃の剣”であろうから、尚更はばかられるのだろう。

IPT/SRTは少なくとも国内では、まだまだ前衛的な捉え方・考え方であり、それらは社会的な認識において不本意ながらも未確立な療法なのだろうと解釈するのだが。 しかし療法自体に対してそうは思わないし、もはや疑う余地すらも無い。 きっと認知されるのにまだまだ時間がかかる”だけ”なのだろう。 多分。


大気の澄んだ夜。
残された僅かな薄暮で濃紺に浮かび上がる富士山。 三日月の地球照が明るい。
蠍座のカギ状・尻尾の先までがクッキリと見える。 今年もペルセウス座・流星群が近い。
少し強めな涼しい夜風に吹かれていると。 嫌が応にも立秋なのだなと感じてしまう。



7.Aug.2016  伊勢原市・日向川沿いの小さな墓地に生えるヤマユリの図。

立秋とはいえ。 まだまだ盛夏と呼んで差し支えないのかとも。
←Prev→Index→Calendar→Next