【散文気分】 - 2008/12/06 Sat -


さてさて、せつない話とは?

先日、代休を貰っておった日に 絵画展を見に行こうかと、駅までの道のりを歩いておりましたら、 『ん? 今日は木曜日じゃんかょ…(汗』 と気付いてしまったのですね。 時刻は既に午後3時近く、 開催地の上野に着いたら5時ですょ、5時。 閉館は6時ですから、とてもゆっくりとは楽しめません。 実は金曜日に 限り 午後8時まで開催なのですが、何を勘違いしておったのか、その日アタマの中身はすっかり金曜日 であり、この時の驚きといったら…  そう、小さな泉から突如として女神様が現れ、キレイなジャイアンを 見せられたコトに匹敵しますね、ヘイ。 もちろんキタナイ方を迷わず選びますが…

…とまぁ、そのようなワケでして、急遽 方針変更を図ったのでありますよ。
その日まだ食事を摂っておらぬコトを憂い、駅前のミスドでコーヒーとドーナツにエビグラタン・パイを発注 して 窓に面したカウンターの禁煙席へ Go!  食後のコーヒーに、遠慮無く 手持ちのウィスキーを もぉ『ごっぽり』と注ぎ込み、 ぼけぇぇぇ…っと思案しとりました。 『はぁ、何しょ…?』 もはやそうスル必然などを失ったにも 関わらず、ふと時計を見やる。

 『…ああっ! コレやぁーっ!!』

そろそろ3時半になろうかという時刻、平日の世間ではいわゆる『下校時間』となっておりました。


受験生の娘に渡すつもりで、ずぅぅぅぅぅ…っと 持ち歩いたままになっていたお守りがあったのです。  ひと月以上だったかな? あ、お守りと言いましても 御利益などは皆無っすね。 なにしろJRのキップ っすから。 7年前に気まぐれで一人旅した時に数枚購入してあったモノの残りなのです。 そう、 残り物には福がアルのでありますょ。 JR徳島線に『学』という駅がアルのですが、古くから学業の縁起物 としてそのキップ(入場券)がもてはやされておったのを、旅の途中に車で通りかかった際に思い出して 立ち寄ったのが、もう7年前の盛夏のコトです。 無人駅の小さなホームを少しブラブラと見て廻り、4つ隣の『穴吹』駅で 『学』駅の入場券が買えるコトが判明しました。

お隣の息子さんが受験の時に差し出したりと、確か2枚ばかり使ったのに、娘の高校受験の時にはスッキリと 忘れちゃっていたのですね。 まぁそんなモンっすよ(笑 で、今回は幸いにも思い出しておったので、 雑貨屋さんで手作りの小さな巾着袋などをあつらえて キップを入れ、娘に手渡そうと持ち歩いておったのです。  ところがですよ… ここ数年来、娘の誕生日には私の職場がアル街まで呼び寄せて、事前にケーキなんかも用意して、 二人で(縁あってご参加戴いた方々もいらっしゃいまする。ドモでした…)誕生日を祝っておったのが、 今年は受験の鬼と化していて、私からの一切の勧誘活動も空振りしっ放し…という有様なのでした。  しびれを切らして ある日、別れた嫁に対して 『ヤツは生きてんの?』 と、メールしてみたところ、娘本人から 『ゴメン、勉強中は携帯に触らないコトに決めてるの…』 などといった内容の返信があるほどの徹底振り。  そこは素直に 『おぉ、その若さでストイックにやってゆくのは、なかなか難しいんすよ! 感心感心…』 のような レスしましたね。   …ヘイ その通り、ツヨガリ〜タを演じてますた(汗



この日も、手渡したいモノがある旨のメールに対して、一向に返事が来ないので、もはや行ってしまおうかと、 自宅まで出向いて自ら配達しちまおうと、意を決して立ち向かったのでありますよ。 住所だけを頼りに…

夕暮れ時の大井町線って、なんてサミシイのだらう…(笑
用賀駅前の商店街で、履物屋さんに番地を尋ねて目指すと、まんまと迷ってしまいました。 とっぷり暮れた住宅街を 三日月の恩恵にすがりながら、トボトボ歩いて行くウチに やっとたどり着いた小さなアパート。 ん!? アレぇ? 部屋に明かりが 灯ってる(汗) ヤダなぁ… と思いつつも、迷わずインターフォンをプッシュすると、『はぁ〜い♪』 と普通の返事に、 『あ…、パパなんだけど』 と切り出せば、『!?』といった感じでドアを開けて、娘は迎え入れてくれました。


(あがり込まず、ドアを閉めた玄関先で…)

『うっす!』

  『あれぇ〜!パパじゃん、どぉしたの?』

『め、メール…』

  『あぁ、勉強してたから見てナイよ(笑』

『そっか、頑張ってんだ?』

  『うん、センター試験まであと1ヶ月ぐらいしかナイしねぇ…』

『まぁ、納得イクまでおやりよ(笑) ママは仕事?』

  『そぉだよ、もちろん(笑』

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そんな感じの場で お守りを手渡した後、約15分ぐらい立ち話してから帰りました。 無性にタバコが 吸いたくなったので、丁度部屋の窓から見下ろせるスロープの辺りで立ち止まり、火を点けて見上げれば、 やはり三日月の恩恵が… 気配も感じなかったし、振り返りもしなかったのですが、カーテンの隙間から 見られていたなら ちょっとヤダったなぁと、後からそう思いました。









※ 完全に『説明不足』っすよね?(汗
 ↑このお話がせつないかどうかを語りたいワケではなかったのですょ。
 私にとって問題だったのは、夕暮れ時の大井町線に対して感じてしまったサミシさなんすよねぇ…


 この夜のお酒が茶色くナイのは、きっと三日月の影響ではないかと…
 温燗のお酒に平らな盃を指名して、まずは銀杏からヤっつけたのでありました(笑









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