【散文気分】 - 2008/05/12 Mon -


友人と、ついでに娘に対しても、今日は感謝せねばならぬかもしれません。
んと、先日、ルールについて考えておったのですょ。 ルールです。

例えば ヒトとしての、 親としての、 社会人としての、 どこぞの会社で社員としての、 野球人と しての、 串揚げ立ち飲み屋さんでの、 未経験でバレエ教室の門を叩くのかに悩む40男としての、 ある夏の終わりにひっそりと暗がりで営業し続ける居酒屋さんにヌッ!と入り込む余所者としての、 川の脇にある水溜りで小鮒を釣りながら談笑するおじさん達にボサノバ頭にサングラスの成り立ちで タバコの火を借りねばならぬ通りすがりの者としての…

気付いてしまったのですょ。 ルールなど知らずに、いえ、良く知ろうともせず、キチンと知ろうとも せずに 今まで生きて来てしまっていた、そのコトについてです。

『ん? あぁ、何となくワカルけど。 で、何?』

…などといい続けて来た私の実態なんてのは、こんなモンだったのですょ。

ん〜と、野球の例で言うならば、『ドカベン』。
山田、里中、岩鬼、殿馬らが2年生であった、夏の神奈川県予選のお話です。
初戦をかろうじて東海高校に辛勝した明訓高校でありましたが、次の相手は不知火の白新高校。 ここまですべてノーヒットノーランで勝ち上がった白新が明訓と対峙するのでありますよ。 打倒・ 山田の執念で生み出した 手首ひとつで投げ分けられる『超・スローボール』と速球を駆使して、不知火は 明訓打線を翻弄してしまいます。 対して明訓はと言えば、ハイジャック事件で右肩に負傷を負った 殿馬、春の予選は右ひじ治療のために棒に振った里中と、暗雲立ち込める中での白新戦だったのですょ。

不知火のパーフェクト、里中のノーヒットピッチングで緊迫した試合展開も終盤、明訓は岩鬼の死球、 殿馬の飛打『ハイジャック』、山岡キャプテンが凡退後、超・スローボールに体制を崩されながらも 三塁前へ転がした 山田のプッシュバントなどでワンナウト満塁とします。 そして次の微笑に対して 土井垣監督から出されたサインは…  なんとスクイズでした。

しかし不知火の速球に押され、微笑のバントは本・投・1塁間への小フライとなり、3塁からホーム へと突っ込んでいた男・岩鬼は1塁をはるかに飛び出していた山田へ罵声をあびせながら、もはや3塁へ 戻る気配も無く ヤケクソ気味にそのままホームベース上へ『尻スライディング』。 スクイズバントの 小フライは 不知火がダイビングしてダイレクトキャッチ、山田がはるかに飛び出していたファースト ベースへと、ゆっくりと身を起こして胡坐をかいたままボールを転送し、ダブルプレイ・チェンジです。 明訓は貴重な得点チャンスを潰しました。

ピンチを守り抜いた安堵とともに 白新ナインがベンチへと帰ります。 そして真夏の炎天下で 途中 審判も熱中症で倒れる程の試合、スコアボ−ド係も暑さでまいってしまったのか、その回の明訓ボード に 得点の『1』が掲げられます。

驚愕の不知火・白新ベンチ、対して 守りの準備についた明訓ナインは無邪気(?)な喜びよう。 マウンド へあがった里中などはスコアボードを仰ぎ見て『やったー!ついに1点得ったぞ!』などと叫んでおり ました。

でも、これは一体どうしたコトなのでしょうか?


 ・スクイズ(バント)の小フライはインフィールドフライとはならない。

 ・タッチアップ等のアピールプレイは守備側から審判へのアピールにより、
  これが認められた場合にはアウトとなる。

 ・第4アウト以降が発生した場合、どのアウトを第3アウトとするかは守備側に
  選択する権利がある。

 ・アピールの意志が認められない場合(この場合は白新ナインがベンチへ
  引き上げた時点をもって)、3塁走者(岩鬼)がホームを踏んでいたため、
  得点が認められた。


え〜〜〜と、お解かり戴けましたでしょうか?(汗
本当の公認野球規則の表現を持ち出して、必要箇所を組み合わせて解説すると もっと難解になる ようですので、端折って私なりに噛み砕いて書いてみたのですが、全くダメっすね。 そうなんですよ、 野球のルールって 細かくて難しくって、見たくもナイ!ってなシロモノなんですよねぇ。 では、 このケースでの失点を防ぐには、どうすれば良かったのでしょうか。

 『得点に絡む塁(ランナー)からアウトを取るのぢゃ!』

このセオリーを追求する以外には思い当たらないですね。 もしも白新サイドに細心が働いたならば、 1塁へ送球したあとに改めて3塁へも送球し、第3アウトを選択するコトだって出来たのです。 この ケースはキャラクター設定と場面の展開を ストーリー性を伴って見事に描き上げられた、水島マジック なのだと思っています。
ただし、少々気になるコトがひとつだけあるのですょ…

山田は知っていたらしいのです(汗

弱冠17歳の高校生(大メシ食らい)に対して そこまでシビアな設定をなさっていらっしゃったの ですね。 愛だな、きっと愛なんだろうな、コレは…


いいえ、愛についてのお話ではございませぬ。
ルールっすよね。 では、少々砕けた言い方で コレはどうなのでしょうか?

 『そーゆーモンでしょ?』

…ズルい。 そこには、
『このルールに関する解釈と、それらに基づく共通認識(に近いモノ)が、大体こうである… というコトを、少なくとも話し合いのスタートラインに決めましょうよ。 そうでなければこの 話し合いには応じかねますが、何か?』
といったセリフが長々と省略されています。 恐らく、そこのところをトコトン突き詰めて話し 合ったとしたならば… お互いに激しく消耗してしまうでしょうね。 そもそもの話し合いに戻って 来れないと思います。きっと。

 『そーゆーモンなんだよ…』

自分の中で思うのと 他人に対して訊くのとでは、質が全然違うのだと思います。
ゲームのワク内だから許されるようなコトを、そうではナイ場で平然と訊かれてしまうのは、 結構やるせないモノですょ。 仕事であれ、恋愛であれ、アル集団であれ…

どこまでがルールであって、どこから先がルールを尊重した個々の解釈と価値観なのか、多勢を 占める共通認識とは何なのかは、誰もが持ち続けねばならない命題なのだと信じているのですが、 グラリと揺れるコトなどがあると、『うぅぅむ、まだまだじゃのぅ…』って、思ってしまいますょ。


ね? ルール知ってるだけじゃダメなんだ…って、気がしてきませんか?
…ええ、そのとおり。 返せば、ルール知らないコトへの言い訳なのでした。

やっぱ戦わなきゃダメなんすかねぇ…






※ ん〜、ドカベンのトコ長過ぎますたね。 いっそドカベンの思い出だけ語ってれば良かったのになぁ…
 まぁ仕方がナイ(笑



P.S. at 2008/12/10 Wed
誤字修正しますた… まさしく若干っすけど(笑





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